写真集「しずくの世界」

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ある写真集を担当させていただきました。

神奈川県でカメラマンをされている笹尾佳夫さんの写真を、ご友人である出縄高昭さんが出版したいという依頼が来たのは9月のはじめでした。

 

電話対応メモ

ガンで入院している友人が撮影した写真を写真集にしたい。
水滴を何千枚も撮影し、その一瞬を撮影した他ではなかなか見ない写真。
安価で写真集を作ってくれる会社はいくつもあったが、
相談にのっていただきながら制作してくれる会社がなかなかなかったようです。

・写真150点
・最低でも200部はつくりたい。
・1週間以内にデータを送ってくれる

 

電話でお話させていただいた時のメモには、上記のように書き残しておりました。

内心、水滴の写真というモノがどのようなモノなのか想像ができませんでしたが、数日後、ついにデータが届きました。

その中には、新聞や情報誌に取り上げられた際のコピー、笹尾さんが自費出版された写真集が同封されており、その写真やデータを見た瞬間、「これはすごい!」と声が出ました。

水滴の中に、その奥にある被写体がありまるで水中花のように見える、この素晴らしい写真をどうやって1冊の写真集にまとめるか、またこの色合いをどんな印刷方法で再現するか悩みました。

弊社では、他の自費出版をされている会社とは違い、レイアウトは1冊1冊、完全オリジナルで制作しておりますが、笹尾さんの写真集の場合、レイアウトは写真をより大きく見せたいので、見開きページを多く取り入れることにしました。

 

あとは印刷方法をどうするか。

この写真の色合いを見た瞬間に、この写真の色合いを忠実に再現したいという思いがあったので、弊社が経済産業大臣賞を受賞した印刷技術、「スーパーハイビジョン印刷」を採用することにしました。

前回、この「スーパーハイビジョン印刷」を採用した作品は絵本でしたが、写真集に採用するのは初めてのことでしたので色調整に苦戦しましたが、先日やっと動き出したプルーファーのおかげで、なんとか問題を回避し、作業が順調にすすめられるようになりました。

 

 

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↑色校正用のプルーファー出力

 

校正を発送・確認を繰り返す中、出縄さんより、納期をなるだけ早くしてほしいと要望がありました。

それは、笹尾さんの容体が悪化していることを意味しています。

さらにリーブル出版として最善を尽くし、迅速に対応させていただきました。

 

数週間、予定を早めて本刷り開始しました。

実際に印刷が始まると、その写真の素晴らしさに圧倒されました。

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↑スーパーハイビジョン印刷

 

難しい印刷の工程も終え数日間しっかり乾燥させて、朝から製本作業を開始し、その日の夕方には完成し発送する予定だった日。

その朝、訃報が届いてしまいました。

仕上がった写真集を笹尾さんに見ていただくことが叶いませんでした。

できるかぎりのことはさせていただきましたが、現実を目の前にし、ショックでとても残念で悔しかったです。

しかし、笹尾さんのご家族、出縄さんにも感謝していただき、担当させていただき本当にうれしい思いです。

笹尾さんにも、きっと天国で喜んでいただけていると信じております。

 

笹尾さんはもちろんですが、出縄さんと僕、いろんな方の思いがつまった写真集なのでたくさんの方に見ていただきたいです。

6月30日の発売ですが、ご予約を受け付けておりますので、皆様よろしくお願いいたします!

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